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【#電気代高すぎ 告発シリーズ】第2弾 電力会社の配当はどこへ行く?

更新日:2023年12月6日



2023年5月、関西電力と中部電力、沖縄電力を除く大手電力会社7社の電気料金の値上げ申請を経済産業省に認可し、6月に値上げが実施されました。東北電力の一般向けの電気料金は24%の値上げが行われました。 

一方、電気料金の値上げが行われた約2か月後、東北電力は記者会見にて、経常利益が前年度から3992億円増の約2000億円の利益になる見通しで、売上高の見通しは3兆200億円(史上最高益)であると発表しました。沖縄電力と東京電力を除く8社も同じく過去最高益を上げる見込みです。

東北電力は、今年度の中間配当を一株5円、期末配当を一株10円(※1)としており、2023年度の株主配当の総額は、7,543,238,775円に上ります。東北電力が公表している平均家庭の12月の電気料金は7480円であるため(※2)、配当総額は一般家庭の約100万カ月分の金額と言えます。(10万世帯の10カ月分とも)

この約75億円の配当の約3割が、投資信託会社や銀行といった大企業に配当されます(※3)。地域によって、東北電力以外の大手電力会社についても株式の状況を調査すると、不気味なほど同じ名前が見られます。日本マスタートラスト信託銀行株式会社、株式会社日本カストデイ銀行、日本生命保険相互会社、株式会社みずほ銀行etc 電力会社の大株主はどこも似たり寄ったりです。

 例えば、東北電力の筆頭株主である「日本マスタートラスト信託銀行株式会社」は、東京電力を除く全ての大手電力会社で株式の10%以上を保有する筆頭株主となっています。この会社が電力会社から受け取る配当の総額は約155億円にも上ります。(詳細は下表をご覧ください)



今年度、日本マスタートラスト信託銀行株式会社は、「株式を保有している」だけで155億円もの利益をあげることになります。そしてこの信託銀行の筆頭株主は、三菱UFJ信託銀行株式会社です。引き上げられた電気料金の中からメガバンクへとお金が流れているのです。

 日本マスタートラスト信託銀行は最たる例ですが、電力会社の大株主は同じような顔ぶれです。私たちが支払った電気料金が、「株式を保有しているだけ」のメガバンクへと配当という形で流れていっています。

 東北電力株式会社は私たちが提出した公開質問状への回答にて、「今後の資金調達などへの影響を鑑みたものであり、株主様だけを優先しているわけではありません」(※4)と主張しています。しかし、電気料金の値上げに苦しむ生活者をさしおいて、大企業の機関投資家への配当を約束する東北電力の態度には、株主を優先する姿勢が現れていると言えます。

 大手電力会社は電力市場において莫大なシェアを誇り、電気の性質上売れなくなることはない。このような電力事業の公共性から、電気料金の値上げには政府への申請が必要とされる一方、経営の持続性は保証されます。株主配当は、市場競争の中で、出資した企業がつぶれるかもしれないリスクを株主が負うことへの「配当」であるはずです。何のリスクも負わず「ただお金を有している」ことで「さらにお金を増やす」株主に私たちのライフラインを委ねるべきではありません。



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#電気代高すぎ  過去最高益をあげる大手電力会社に対し、電気料金の値下げと、滞納を理由に電気を止めないことを求めます

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